オリコンランキング 比較・口コミ系サイト のホラーな話 7
前回、前々回の記事でオリコンの「顧客満足度調査」について考察をして、ちょっと散々な結果になりました。
今回は「口コミ系サイト」についての考察です。
「口コミ系サイト」とは比較・ランキング系サイトを含む「口コミ投稿」がなされているサイトを指します。
あんまり明るい考察にはならなそうで勝手にビクビクしていますが、ひとまず話を進めていきましょう。
●口コミサイトのそもそもの仕組みとは
口コミサイトは「口コミが投稿されている相談所からの広告収入料」で生計を立てています。
つまり、「口コミサイト」の建前上の仕組みは
・相談所利用者からの「ナマ」の「口コミ」を掲載することで、「情報の客観性」をウリにしたWebサイトを作り
・「これは企業からの一方的な情報ではなく」「一般消費者の正直な本音の評価である」と顧客からの信頼を獲得し
・そのような「客観情報」を提供することで、企業からの一方的な広告宣伝に消費者が踊らされないよう、社会的意義を果たす
という、社会の中でも大変に重要な存在意義を持つ「客観情報提供者」の性格を持っています。
ところが、本音のところではそううまくは事が運びません。何せこの世の中、何をやるにも「ゼニ」が必要なのです。
すっごい汚い物言いでごめんなさいですが、綺麗ごとを夢見ているだけでは現実世界で生き残ることはできません。
口コミサイトは、生き残るための「儲けの獲得」を「口コミサイトに投稿されている相談所」に求めることにしました。
本来であれば情報を求める消費者(結婚相談所の入会を検討している顧客)から料金を頂戴するのがスジなのですが、
・一般消費者は企業より明らかに資金力に劣るため、消費者から料金を徴収しようとしても要は儲からない
・消費者から料金を徴収するシステムで口コミサイトを運営するよりも、企業から徴収した方が手間暇かからず手っ取り早い
ため、わざわざ多大な苦労を背負ってまでして「消費者徴収型のビジネスモデル」を構築する必要性がありません。
かくして、「取りやすいし」 「そっちのほうがより儲けが大きいし」 という理由から、口コミサイト運営各社は
「口コミが掲載されている相談所」そのものから広告料金を徴収するビジネスモデルを構築したのです。
●ここでひとます復習です
まずは「口コミ系サイト」のそもそも論を抑えて頂いたうえで、これから以下3つの視点での考察を行います。
この3つの視点は前回、前々回で行った「オリコンサイトの考察」で登場した基準と同じです。
客観性:主観に基づく感情的な情報ではなく、一歩外からの引いた視点で情報を発信していること
公平性:特定の何かに「肩入れ」することなく、全ての調査対象に対して平等に、同じ目線で情報を発信していること
透明性:その発信された情報のソース(発信源)が明確であり、また発信されている情報のソースが信頼・信用できること
では始めましょう。
●客観性
オリコンと同じ話になりますが、情報の「客観性」については、
「少なくとも投稿された口コミが加筆・修正などされずに掲載されている」という前提に立つのであれば、
何らの問題もありません。
口コミという超主観的な情報の集積によって、結果として口コミ掲載されている相談所の評価を客観的に行うことが
「口コミサイト」の存在意義ですので、情報の客観性については少なくとも表面上は確保されていると言ってよいです。
●公平性
口コミ系サイトについては、情報の公平性を問題にすること自体、ナンセンスだと考えます。
客観性で論じたことと同じで、投稿された口コミが加筆・修正されていない限り、
「口コミがなされた相談所を紹介」していればよいのであって、そもそも全ての相談所を公平に扱う責務はありません。
オリコンの顧客満足度調査では、(建前の上では)オリコン側が調査対象25社を選定しているので、
世の中の6,000ある相談所のうち、そのたったの25社でよいと思った理由はなんぞや?
という公平性の視点から見た疑問が出るのですが、こと口コミ系サイトにおいては、その議論が出てくる余地がありません。
よって客観性や公平性については、
重ねて言いますが「投稿されている口コミに加筆・修正がなされていないという前提」に立つのであれば、
何らその発信されている情報については問題のない、信ぴょう性のある情報であると考えます。
だからこそ、口コミ系サイトを利用する消費者が多いのでしょうし、
また同時に、口コミ系サイトを運営する企業も多いのだと考えます。
ここまでくるとオリコンと同じ流れになってきていますが、やはり問題になるのは「透明性」の部分です。
やっぱりこの点がかなり「ヤバい」です。
次回、詳しく考察していこうと思います。
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